ほんとうは許してなんてなかった。
前はそうまで思わなかった。
わたしは、わたしの生活をとりあえず、とにかく、go on していくことで精いっぱいで、
それに埋もれさせて一緒にいる彼へのこころもちをぼやかしてきたのかもしれない。
だっていま、自分が生産性をなくしたとき、こんなにもじぶんが許せない。ゆるしてほしいのに、許せない。
ゆるさなければ、ゆるまないのに。
そんなじぶんにちょと気づいたので。
じぶんに対する気持ちが相手への眼差しになるのなら、
表面上、彼をずっと許して放任してきたけど、
心の底では彼を許せなかったんだと思うし、その理由はいくらでもみつかる。
だって、社会的にみたら正しいのはわたしだから。
味方だって、みつかる。
でも社会、をうしろだてにするのはずるいし、それはわたしをわたしが許したことにはならないんだ。
だってこんなにも、いまのじぶんを許せないから。
彼もわたしも、わたしは許せないんだ。
生産性がないから。
プーだから。
じぶんを差別してるんだ。じぶんで。
そんな苦しい戦いはもうやめよう。
どんなじぶんも包もう。
辛かったんだって。こわかったんだって。
だから動けなかったんだねって。
長い間。
それも全然、ムダじゃないんだってこと。
奥の方で感じてることは、とても大事なもので、それでいいんだと。